「体に針を刺す」と聞くと、多くの人は「痛そう」という直感的な拒絶反応を抱くかもしれません。しかし実際は、その針によって長年悩まされていた痛みが劇的に和らぐ場合が多々あります。 なぜ、あえて刺激を与えることで痛みが消えるのでしょうか?そこには私たちの体に本来備わっている緻密なメカニズムが存在します。今回は、鍼が体に働きかける「5つの驚くべき鎮痛スイッチ」を紐解いていきましょう。 まずはじめに、鍼治療には「痛みの部位に直接作用する効果」と、「脳や脊髄などの中枢神経に作用する効果」があります。 末梢組織レベルでの効果 【驚き1】患部では「天然の痛み止め」が放出されている まず、痛みの現場である「末梢組織」で何が起きているのかを見ていきましょう。 怪我や炎症が起きている部位には、実は「オピオイド」という強力な鎮痛物質を含んだ免疫細胞が、多数存在します。鍼治療はこの免疫細胞に鎮痛物質を分泌させる「トリガー」の役割を果たすのです。 メカニズムとしては、「鍼刺激を行うことで免疫細胞にオピオイドを放出させ、鎮痛を起こす」ことが明らかになっています。外部から薬を注